豊かな海づくり推進事業
趣旨1
日本の食卓に安全で美味しい水産物を安定的に届けるため、水産資源の維持・増大や海域の環境保全に取り組むことにより次世代に海の恵みを引き継ぎ、人々がその恩恵を将来にわたって享受できる「豊かな海づくり」の実現が求められています。
近年、海水の温度上昇や栄養塩減少等の環境変化、魚介類の産卵・成育の場となる浅海域の減少等を背景に、我が国の水産資源の状況は悪化しており、その回復は大変重要な課題となっています。
この対策の一つとして稚魚・稚貝の放流等による栽培漁業の推進や、河川上流域や沿岸域での植樹活動、藻場・干潟の再生のための活動等のさまざまな取り組みが推進されています。こうした活動は、漁業者と子供たちを含む地域住民、釣り人等が手をつなぐ形で行われるなど、徐々に広がりをみせています。
本事業では、全国での「豊かな海づくり」の取り組みが国民的な理解のもとで一層推進されるよう、皇室の四大地方行事の一つである「全国豊かな海づくり大会」の推進や、全国各地で実施されている豊かな海づくりに関する活動の推進、支援を行います。
事業2
(1)全国豊かな海づくり大会推進事業
- ア.皇室の地方行事である「全国豊かな海づくり大会」が円滑に開催されるよう、豊かな海づくり大会推進委員会ともに開催都道府県の要請に応え支援・助言を行います。また、同大会の放流関係行事を支援・推進を行います。
- イ.全国豊かな海づくり大会にかかる「功績団体表彰」(栽培漁業部門・資源管理部門・漁場環境保全部門の3部門)の公募・審査・表彰にかかる業務を行います。
(2)豊かな海づくり活動推進事業
- ア.豊かな海づくりの推進運動が地域に根付いた取り組みとして実施されるよう、各地で取り組まれる、地方版の豊かな海づくり大会等の開催を助成する事業です。
- イ.豊かな海づくりに関して、地域での藻場や干潟の保全等の環境・生態系の保全活動について支援・助言を行うとともに、啓発・普及を図ります。
(3)豊かな海づくり推進広報事業
豊かな海づくりに関して、広く国民の理解、協力が得られ、都市と漁村の交流が図られるよう広報を実施します。