会長あいさつ
我が国の水産業は、国民の健康を支える水産物を供給する機能を有するとともに、地域経済の発展に寄与している重要な産業です。しかしながら、水産資源の減少による漁業生産量の長期的な減少傾向、漁業者の減少や近年顕在化してきた海洋環境の変化等の課題に直面しています。
このような中、国は水産資源の適切な管理と水産業の成長産業化を両立させ、漁業者の所得向上と年齢バランスの取れた漁業就労構造の確立を図るため、「水産政策の改革」に取り組むことを決定し、改正漁業法に基づき、新たな資源管理システムの構築などを進めています。さらに、令和4(2022)年3月、持続性のある水産業の成長産業化と漁村の活性化の実現を目指して新たな水産基本計画が閣議決定され、また、同7月に第8次栽培漁業基本方針が公表されました。
当協会は、こうした状況を踏まえ、設立趣旨に基づき、国の定める水産基本計画および栽培漁業基本方針に沿って、資源管理の一環として栽培漁業を推進するとともに、水産資源の管理や生育環境の保全などを積極的に展開することを通じ、「豊かな海づくり」の実現に向けて活動する全国団体としての役割を果たして参ります。
全国の漁業者や栽培漁業関係者など現場の声を受け、関係の皆様と連携を深め、国民のご理解をいただきながら「豊かな海づくり」を推進して参りますので、皆様のご理解、ご協力をお願い致します。
公益社団法人
全国豊かな海づくり推進協会代表理事会長 坂 本 雅 信